2026/03/18 00:32



ここ数年、「除菌」「抗菌」という言葉がすっかり日常になりました。

手を洗い、アルコールで拭き、「菌=悪いもの」として遠ざける暮らし。

もちろん衛生管理は大切です。でも私はときどき思うんです。

「菌を減らすこと」ばかりに意識が向いて、「菌と一緒に生きている」という感覚を忘れていないか、と。

実は、豊かな畑の土には1gあたり数億〜数十億もの微生物がいると言われています。

植物は自分だけの力で育っているわけではなく、土の中の多様な菌たちと助け合いながら根を張り、実をつけます。

菌の種類が偏った土では、植物はうまく育ちません。大事なのは「菌がいないこと」ではなく、「いろんな菌がバランスよくいること」。

これ、私たちのお腹の中もまったく同じなんです。

腸内には約1000種類、数十兆個の細菌が暮らしていると言われています。

善玉菌だけを増やせばいいという単純な話ではなく、多様な菌がそれぞれの役割を持って共存している、この「多様性」こそが腸内環境の強さの正体です。

土を殺菌剤で処理し続ければ畑は痩せていくように、私たちの身体も「菌を排除する」方向ばかりに進めば、本来持っていたバランスを崩してしまう可能性があります。

「清潔」の反対は「不潔」ではなく、「共生」なのかもしれません。

菌は敵ではなく、ずっと昔から私たちと一緒に生きてきた仲間です。

その視点を持つだけで、毎日の「菌活」がちょっと変わってくるんじゃないかな、と思っています。